2014年4月20日日曜日

北の辺境で、DD51の貨物列車が最終運転

 北海道の石北線を走る貨物列車の今シーズンの運行が、4/19に終了したらしい。
 北見発、北旭川行き(札幌貨物タ行き)の貨物列車は、結局、2014年も通年運転を行わずに臨時貨物として運転を終えた。次はお盆あけぐらいの運転だろう。
 ホクレンを始め、地元北海道は通年運転が行えるよう春夏期の貨物集荷に協力するとの話だったが、結局は貨物列車を運行できるだけの荷物を集められなかったのだろう。
 機関車はDD51がその寿命を全うというか、なんだか延命させてギリギリの使用で走らせて2014年4月までの臨時貨物列車の運転期間をなんとか乗り切ったというように感じてしまう。次の運転期間はDF200が運用することになるそうだ。というか、JR貨物の北海道地方にはそれしか本線用の機関車がない。
 もう全般検査も施行しないだろうから、事実上、DD51の定期運用は、四日市のタンク列車のみになる。あ、JR東日本の北斗星1往復もまだあるか。
 時代はすすんでゆくとはいえ、子供の頃から当たり前にあったものが、無くなって行くというのは、なんか心の一部をそいで行かれてしまう感じだ。
 小学生の頃、山口線にSLが復活運転を開始した。その後、北海道でC62ニセコ号も復活した。SL世代ではない私にしてみれば、別になんの興味もわかない出来事で、わざわざ函館線に撮影に向かうことは無かった。けれど、今にして気がつきだしたのだが、SLが走っているのが当たり前だった世代には、とんでもなく大事件なわけで、さらに遡ってSLが廃止になった時の空虚感といのは小さいものではなかったんだなぁと。今度は、我々がDD51の喪失感に包まれる番。

 1995年4月、とある講習会でなんとJR貨物/札幌機関区に数週間も滞在した。そのときに撮影したフィルム。機材は Nikon F3  Ai50mm1.4S 富士フィルムREALA。なんでカメラを持っていたかというと、それは機関区での講習会だったから。休憩時間にさらっと撮影しようと企んでいた。実際、そのとおりに撮影できた。このころはDD51よりDF200に目を奪われていて、ネガをスキャンしているとDDよりDFの方が多く撮っている。
 札幌市内は、4月なのに完全な冬仕様の格好でも薄ら寒く、冴えないことが続いた時期なので、なんかすごく妙な気持ちに包まれた数週間だった。短い期間ではあったが、この札幌での生活が現実に自分自身に起こっていることなのかと疑問に感じていたというか。やるせなくて周囲にも投げやりな言葉を吐いていた記憶がよみがえってくる。若気の至りではすまされないのがサラリーマンだが、口から出た言葉は戻らない。そこは仕事の内容で、カバーするしかなかった。

DD51-1078
庫内は水銀灯と蛍光灯のミックス光源。外の景色は普通の色なのに、DDは白黒のような色合いになった。

車庫の外にDE10がいた。

このころの札幌機関区はディーゼル機関車の仕業検査しかしなくなった為、ガランとした雰囲気だった。なんとなく、虚しさも感じる。
夕方、春というよりまだまだ冬。北国というより、通り越してしまって外国みたいな空気感に、戸惑った。


 夕暮れのころ。講習の時間が終了し、何気なく柔らかな陽の色に、安心しながら撮影していた。富士フィルムのリアラらしい、ハイライトの柔らかい色再現となった。もっと書けば、暗部にしまりのない低コントラストな色調なんだけれど、それがとても心地よく感じる。
 リアラというフィルムで撮っても、印画紙への焼き付けをていねいにやってくれないと、せっかくの高額フィルムも無意味な投資におわる。このようにスキャンで自分流に調整した画像を見ると、やはり同時プリントでやっつけ仕事されていたんだなと腹立たしくなってくる。
 高校生ぐらいのときからネガとポジ、両方を使っていた。ポジの鮮烈な色に魅了されたけれど、印画紙に焼き付けてじっくり観たいとの気持ちが残っていて、ネガフィルムも細々使っていた。ちゃんと焼き付けてくれればネガの方が自然に仕上がってくれることも分かっていたが、ちゃんと焼き付けてくれないので、ネガを使いたくなかった。なにか解決方法がでてくるのではないかと、淡い期待を持って細々と使い続けた。
 スキャナーで自分の意図通りに調整できるのが、デジカメ時代になってからというのもなんだか複雑な気持ち。いまさらフィルム撮影には戻れそうにはない。

2014年4月5日土曜日

X-T1 と RX



同じレンズを使っているカメラを並べた。デジタルはX-T1(+Rayqualマウントアダプタ)。銀塩フィルムカメラはCONTAX RX。
 外観が似ていることで、webサイト(プロもアマも)で騒がれたけれど、いずれにしても良い形だと思った。


RXは、使いだして14年目になった。2回、京セラで修理と調整をやってもらっているので普通に動いてくれている。Carl Zeissレンズを共用して、デジタルとフィルムを使い分ける。しかも別のメーカーで。面白い。